看護師のための検査項目講座

血液一般検査編03

臨床現場で働く看護師の悩みの1つに、外来や病棟などで検査を行う際、検査の内容について事前に十分理解することができないまま医師の補助を行う、ということがあります。これは看護師に求められる業務の多様化とスピード化の高まり、そして医学の急速な進歩によって新たな検査法が増えていることが関係しています。
しかし、よりよい医療を患者さんに提供するためには、看護師も検査について正しく理解することが必要であり、それは必ずや看護技術の向上につながっていくでしょう。しかし、そのために、多忙な日常業務の合間に厚い専門書をひもとき、検査内容をじっくり調べる時間を見つけるべきかといえば、これはあまり現実的とはいえません。
当サイトは多忙な日常業務の中で、簡単に知りたいことを調べることができるサイトとして開設しました。看護師の一助になれば幸いです。

プロトロンビン時間 <PT>
外因系凝固因子(Z因子)や共通系凝固因子(]、X、U、T因子)の状態や、肝機能の判断に用いられる。

【基準値】

11〜15秒(正常対照との差2秒以内)

【目的】

  • ・プロトロンビンは、止血の中心的な役割を果たす血液凝固因子の1つ。
  • ・出血があると、肝臓で作られたプロトロンビンがトロンビンに代わり、血液中のフィブリノーゲン(繊維素)を水に溶けにくいフィブリンに変えて血液を凝固させる。
  • ・出血してから肝臓でプロトロンビンが作られるまでの時間を測定する検査。
  • ・特に劇症肝炎の判断に不可欠。

検査結果からわかること

  • ●プロトロンビン時間:凝固時間そのものを秒で表した値に、必ず正常対照値を併記する。
  • ●プロトロンビン比:検体のプロトロンビン時間を正常血漿のプロトロンビン時間で割った値。濃度が減少すると、指数は大きくなる。
  • ●プロトロンビン濃度:健康な人と比べてプロトロンビンがどのくらいの割合で働くかを%で表すもの。
  • ・基準値は、プロトロンビン時間11〜15秒(正常対照との差2秒以内)、プロトロンビン比1±0.15、プロトロンビン濃度80〜100%。
  • ・正常秒数の決定方法、使われる試薬や検査機器の種類によって結果がかなり違うため、この差異を標準化するためにINRが使用されるようになった。

異常値のしくみ

  • ●ビタミンK欠乏:ビタミンKの摂取不足、薬の大量投与によるビタミンKの吸収障害、腸疾患による吸収障害、胆汁の流出障害など。
  • ●肝障害:閉塞性黄疸による胆汁の流出悪化、劇症肝炎(プロトロンビン濃度40%以下)、肝硬変、急性肝炎など。
  • ●抗凝固剤服用:心筋梗塞や心臓弁膜症、脳血栓などの治療としてハパリンやワーファリンの服用。
  • ●血管内凝固因子の消費亢進(DIC):フィブリノーゲン、血液凝固因子の大量喪失のよる。
  • ●線溶亢進:繊維素に血液凝固因子が凝集し、血中の繊維素が減少することによる。

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